by お魚生活すすめ隊

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2024/04/16 18:16

【いか情報】小さいけれど旨味は抜群!ヒイカ(ジンドウイカ)

みなさんは「ヒイカ(ジンドウイカ)」を知っていますか。
実はヒイカには隠された魅力がたくさんあるんです。



ここでは「ヒイカ」についてや味の特徴、おすすめの食べ方を紹介します。
美味しいヒイカの見分け方についても解説していきますので、ぜひとも参考にしてください。

目次

 

1.ヒイカの生息域・味・食感



ヒイカは、ツツイカ目ヤリイカ科ジンドウイカ属に分類されるイカで比較的小ぶりなイカです。
また、ジンドウイカと呼ばれることもあります。

成長しても10cm程度で小さくかわいらしいイカで、日本では北海道の中部以南から全国的に水揚げがあるそうです。
通常の見た目は透明感があり、茶褐色の斑紋が胴全体と足に散らばっています。
しかし、興奮すると茶褐色の色味が強くなったり、周囲の環境に合わせて体色を変えたりします。

また、ヒイカはヤリイカやケンサキイカの幼イカと比べると安くて手頃な価格。

関東などではスーパーや魚屋で普通に並び、小イカの定番的なものとなっています。
総菜などに利用されていて、日常的な食材だそうです。
 

ヒイカの名前の由来

ヒイカは漢字で「火烏賊」と記し、灯の明かりに寄ってくる習性に由来します。
また、ヒイカは市場に流通する小型のジンドウイカ類の地方名だそう。
ヒイカには、標準和名のジンドウイカ、ヒメジンドウイカ、ベイカ、ケンサキイカ、ヤリイカなどの胴長約15cm以下の小型のジンドウイカ類が複数種含まれているようです。
ジンドウイカの名前の由来は、弓矢のヤジリの一種「神頭(じんどう)」に似ていることが名前の由来と言われているそうです。
「神頭」とは先が平らになった的矢や鏃のことを意味し、ジンドウイカの胴体とみみ(鰭)を合わせた形が「神頭」に似ていると思われます。
 

ヒイカの生息域

ヒイカは北海道から九州までの日本各地に分布しており、水深50メートルまでの浅い内湾で生息しています。
また、水深1メートルから10メートルくらいの内湾で春から夏に産卵します。
 ヒイカは昼間に海底直上を遊泳していることから、主に底引き網で漁獲されます。



 

ヒイカの旬

ヒイカの旬は、地域や種類によって異なります。
春から夏にかけてが旬の地域や、冬から春にかけての旬の地域があります。
ヒイカは季節による味の変化が少ないため、1年を通しておいしくいただけます。
 

ヒイカの味

ヒイカは小ぶりながらもしっかりとした甘みを感じられます。
クセが少なく口当たりがなめらかで、食材自体の味わいが引き立ちます。
また、旨味が凝縮していて上品な味わいが特徴です。
刺身や寿司のようなお刺身の状態では、ヒイカの繊細な味わいや食感がより感じられます。
一方で、焼き物や炒め物、煮込み料理などの調理法によって、ヒイカが香ばしさや甘みを増し、食材の旨味が引き立ちます。
 

ヒイカの食感

柔らかく、しっとりとした食感です。
とろりと柔らかい食感で旨みが口の中に広がっていきます。
お刺身で食べると、生の状態ならではの弾力性と柔らかさを楽しむことが出来ます。
ヒイカは焼いたり、揚げたりすると、外側はカリッと仕上がり、中はぷりっとした食感になります。
煮込み料理や炒め物にすると、ヒイカが柔らかくなり、調味料や出汁の風味がより染み渡ります。
ヒイカはその独特の味わいと柔らかな食感から、和食や洋食など、さまざまな料理に取り入れることができ、料理のバリエーションも広がります。
 

ヒイカの栄養価

ヒイカ(オス)100gに含まれる栄養価は以下の通りです。
エネルギー:39kcal
タンパク質:15.7g
脂質:1.2g
炭水化物:0.6g

※数値は「徳島県ホームページ ひいかもの知り図鑑」を参照

 

2.美味しいヒイカの見分け方


 

色味

ヒイカは新鮮なものほど透明感があり、胴体がふっくらしています。
また、新鮮なものは白っぽくても内臓が分かるくらいの透明感があります。
 

感触

表面に弾力があり、軽く指で押したときにピタッと戻るような感触があると、新鮮で食べごたえがあるといわれています。
また、触ると色が変化するものも新鮮です。
 

吸盤

吸盤がしっかりと付いているのがポイントです。
外れた吸盤が多くみられる場合は鮮度が低い可能性があります。

 

3.ヒイカの下処理の方法

ヒイカは加熱して食べる場合、ワタや皮は下処理せず残してOKです。
しかもワタや皮は旨味がたっぷりなので、調理した時に良いアクセントになります。

とろ~り美味しいお刺身を食べる場合は、下処理が必要になってきます。
ヒイカの下処理は他のイカと比べ、比較的簡単に処理することできます。
調理する際の下処理は、食材の美味しさや食感を引き立たせるためにとても重要なポイントです。

では、ヒイカの下処理についてご説明します!

【手順】
①水で軽くもむように洗い、ぬめりを落とします。
②足の付け根にあるクチバシの部分を手で押し出すように取り除きます。
③胴の部分にある背の甲(軟骨)を引き抜くように取り出します。
④水を頭の中に流します。頭先をつまんではなしてを2~3回すると墨袋が出てくるので、つまんで取り除きます。
⑤目の上から包丁で切りこみを入れ、指で下口から上につまみ上げるように両目を取り出したら下処理完了。

 

4.ヒイカのおすすめの食べ方

 

ヒイカのお刺身



下処理の終えたヒイカはお刺身でいただきましょう。
新鮮なヒイカはお刺身やお寿司のネタに最適です。
生姜醤油で食べるとヒイカの甘みとさっぱりとした生姜の香りが相性抜群に。
とろりとした食感と上品な甘さを楽しむことができます。
美味しいヒイカを見分け、新鮮なうちに調理することが美味しさを最大限に引き出すポイントです。
 

ヒイカの唐揚げ

ヒイカは柔らかい食感が特徴で、唐揚げにすることで外はサクサク、中はぷりぷりとした食感が楽しめます
小ぶりなイカなので丸揚げにしても美味しいのですが、適当な大きさに切り分けて下味をつけて揚げるだけで、ヒイカならではの柔らかい食感とイカ独特の風味が相まってご飯ともお酒と相性抜群。
ヒイカの唐揚げはシンプルですが、その素材の持つ旨味と調理法によって奥深い味わいが楽しめます。
 

ヒイカのバター醤油炒め

下処理なしで簡単。
バターで炒められることで香りが一層引き立ち、バター醤油のコクと相まって味わいが強く美味しい仕上がりになります。
アレンジとして、香味野菜やニンニクを加えても美味しいですよ。
 

ヒイカの沖漬け

新鮮な生きたイカでしか作れない沖漬け。
沖漬けはそのままおつまみとして楽しむことができ、お酒との相性抜群です。
 

ヒイカの煮付け



煮物にすることでヒイカが柔らかく仕上がり、しっとりとした食感が楽しめます。
同時に歯ごたえもあり、食べ応えがあります。
また、ワタをとらずに大根や里芋などとともに煮付けると、濃厚なワタの味が染みて旨味が抜群です。
生姜と一緒に煮ると、生姜の風味がきいてご飯にぴったり。
 

ヒイカの塩茹で

塩茹でにすることで、ヒイカの組織が引き締まり、食感がよりプリプリとしたものになります。
また、ヒイカの素材本来の旨みや独特の食感、風味が最大限に生かされます
ヒイカの塩茹でには七味マヨがぴったり。シンプルですが、これがとにかく美味しいんです。


ひいか あき水産鮮魚部
 

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